2017年6月4日日曜日

ディエゴ・コラレス(Diego corrales)

私の独断と偏見に基づいて、100年後も各階級の歴史に残る名選手を紹介していきます。
1997年からボクシング観戦をしてますので選手は偏りがちです😉
ご意見等よろしくお願いします。

ディエゴ・コラレス(Diego corrales)

戦績:40勝5敗33KO
体格:180㎝ ライト級


90年代後半から2000年代前半にかけて活躍したボクサーです。コラレスはスーパーフェザー級からウエルター級までの3階級で活躍したボクサーですが。今回ライト級の名選手として取り上げた理由は、ホセ・ルイス・カスティージョとの2連戦を行ったのがライト級であったためです。もともとはスーパーフェザー級4人衆(メイウェザー、コラレス、フレイタス、カサマヨル)の一人でした。もちろんスーパーフェザー級時代は長身からの左フックでKOを量産し4人衆の中ではフレイタスと張り合える選手でした。しかし、コラレスが最もスポットライトを浴びたのはライト級でカスティージョとの第1線の逆転劇、この試合は年間最高試合に選ばれました。スーパーフェザー級4人衆の潰しあいでメイウェザーにパーフェクトゲームの末KO負けを喫したコラレスは、ゾンビのようにメイウェザーとの再戦を望み階級を上げました。スタイルはガードは割と甘く相手のパンチをよくもらうが、相打ち気味の強打、長身からの左フック、ゾンビのような勝ちに拘る気持ちです。勝負所で一気に勝ちを引き寄せる力がこの選手の持ち味。良くも悪くも試合を見ていてハラハラします。

倒してきた選手は、ロベルト・ガルシア、デリック・ゲイナー、エンジェル・マンフレディー、ホエル・カサマヨル、アセリノ・フレイタス、ホセ・ルイス・カスティージョ。

IBFスーパーフェザーのタイトルをかけて、無敗同士の一戦。この試合は身長差がありますが、ガルシアの上手い左右の打ち分けとコンビネーションでコラレスの強打に打ち勝てるかという一線でした。試合序盤両者中間距離から詰めてフックの打ち合いになりますが、コラレスがガルシアのパンチの終わりに左を合わせ、ガルシアがなかなかボディーにパンチを打てません。身長差がもろに出た試合だと思います。どうしてもガルシアは上体を起こさざるをえなくコラレスの右と左フックで徐々にダメージがたまっていきます。コラレスもガルシアの危ない左を食いましたが、そこは負けん気の強さで決して引き下がろうとしません。試合は我慢比べが続きますが6ラウンドにガルシアがダウンを喫するとそこからコラレスがペースアップし7ラウンドに打ち下ろしのワンツーでガルシアの息の根を刈りました。

スーパーフェザー級最強を決める戦い、フロイド・メイウェザーに敗れたコラレスとアセリノ・フレイタスに敗れたカサマヨルの対決です。メイウェザーとフレイタスやって欲しかった...
正直コラレスとカサマヨル、試合はかみ合わないかなと思っていませんでしたが、蓋を開けてみると両者負けん気の強さがかみ合って非常に面白い試合になりました。試合前はカサマヨル有利かなと思っており、コラレスのフックに対しサウスポーのカサマヨルが左を当ててポイントアウトとなるはずでした。カサマヨルは金メダルのアウトボクサーですから。3ラウンドに予想通りコラレスのパンチに合わせカサマヨルが左を合わせコラレスは吹っ飛びます。しかしダウン直後にも関わらずコラレスは力いっぱい左フックを振っていきました。ここがこの選手の魅力であると思います。続く4ラウンドにもコラレスダウン、終わりかなと思いましたが、ここからコラレスは左の鋭いフックをカウンターで入れカサマヨルをダウンさせカサマヨルはキャリア史上の窮地に追い込まれました。4ラウンドカサマヨルを追い詰めるコラレスの顎はがら空きです、ファンとしては非常にハラハラしました。試合は6ラウンド終了時コラレスの負傷TKO負けでした。give me one more timeとインターバルにコラレスはドクターに言っていたのが印象的でした。もうちょっとで勝てたのに....。その後ダイレクトリマッチでコラレスは12ラウンド判定勝ちを収めました。

にしてもコラレスは迷彩柄がよく似合いますね💪

カスティージョとの第1戦目になります。ライト級に転向後、コラレスはフレイタスをKOし王座獲得。そしてWBC王者のカスティージョとの統一線です。この試合はボクシング史上最高の試合だと思います。一歩も引かない打ち合い、ダウンからの大逆転でTKO、正においしいとこ尽くめでした。カスティージョは手数が多いファイターに近いボクサー、試合開始から両者頭をつけての接近戦の打ち合いになりました。戦前はコラレスのパンチ力をとってコラレス有利とエキサイトマッチの浜田さんはおっしゃられていました。しかし試合はバランスのいいカスティージョがコラレスより多くパンチをだしカスティージョが徐々に押しますが、コラレスも左フックを効かせて試合はシーソーゲームでした。
10ラウンドカスティージョの綺麗な左がカウンター気味に入りコラレスダウン。両者ここまで削りあいをしてきましたから、コラレスこのラウンドで終わると思いました。体力はなく立て続けに2回目のダウン、後の問題にもなりますが、コラレスはダウン時マウスピースをわざと吐き試合を遅らせました。賛否両論ありますが、コラレスファンとしてはここがこの選手の勝ちに拘る魅力です。


この後コラレスは捨て身の右と左フックでカスティージョをロープに失神させTKO。まさにボクシングの勝負の醍醐味を見せてくれた試合だと思います。上の動画に10ラウンドがあるので見てください。


その後体重オーバーで制裁を欠いたコラレスは、ウエルター級に転向し、クロッティ戦を最後にリングには上がりませんでした。2007年の5月にバイクの事故で亡くなられましたが、ボクシングファンの記憶にはスリリングな勝負師として語り継がれていくでしょう。





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