2017年6月4日日曜日

コンスタンチン・チュー(Kostya tszyu)

私の独断と偏見に基づいて、100年後も各階級の歴史に残る名選手を紹介していきます。
1997年からボクシング観戦をしておりますので選手は偏りがちです😊
ご意見等よろしくお願いします。


コンスタンチン・チュー(Kostya tszyu)

戦績:31勝2敗25KO
体格:170cm スーパーライト級


90年代から2000年初頭にかけてスーパーライト級に君臨したチャンピオン、何故この選手を選んだかというと、97年にヴィンス・フィリップスにTKOで敗れています。しかし一度王者から陥落してから再起をし、3団体の統一チャンピオンに返り咲きました。
スタイルは左を高めに構え、ジャブとワンツーで試合を組み立てていきます。アマチュアからの実績もあり、どっしり構えてプレッシャーをかけ、捨てパンチは無く手数を少なくてヒット率は高いボクシングです。この選手の強みは、相手のパンチはカットし距離を読むのが抜群に上手く、尚且つ自分の右ストレートには自信を持っていることです。

倒してきた選手は、ジェイク・ロドリゲス、東京サンタ、フリオ・セサール・チャベス、オクタイ・ウルカル、ザブ・ジュダー、ジェシー・ジェームズ・レイハ、シャンバ・ミッチェル。

東京サンタ戦
ゴンザレスは開始から近距離で戦いたく体を詰めていきます。チューの左に右を合わせ、右に対しては体を振って距離を詰めますが、2ラウンドからチューも若干距離を取りゴンザレスのカウンターにカウンターを合わせ距離を詰めさせません。左左左で抜群のタイミングで右を合わせました。見切りの速さと距離感と当て感で4ラウンド以降はチューの独壇場になっていました。しかしリッキー・ハットンほどの徹底した近距離にチューは弱いように思います。善戦及ばず10ラウンドにスットプでチューが勝ちました。ゴンザレス勝ってほしかったのを小学生ながら応援してました。

ザブ・ジュダー戦
2団体統一王者のチューが、当時IBF王者で無敗のザブ・ジュダーと対戦します。ジュダーは当時6度目の防衛戦、タイトルマッチは5/6でKO勝ちの勢いに乗っている選手です。私もジュダーの異様な速さの前にチューのガードのど真ん中にストレートを撃ち込まれて負けると思っており、チューが勝つなら近距離の中で彼の強打がヒットし試合後半のKOしかないと思っておりましたが、結果は全然違いました。1ラウンドにジュダーの飛び込んでのカミソリアッパーと逆ワンツーがヒットして、やっぱり前半にKOかなと思いましたが、それから徐々にジュダーを追い詰め2ラウンドにドンピシャの打ち下ろしの右がヒットしてちゅーのKO勝ちでした。スピードでジュダーにいかれるかと思いましたが、チューのプレッシャーの前にジュダーが後手後手に回りました。よっぽどチューのパンチの軌道と強さがジュダーにとってディフェンスを意識せざるを得ないものだったと思います。この試合でチューがスーパーライト級最強となりました。

ジェシー・ジェームズ・レイハ戦
最もチューの強さを実感できた試合だと思います。この試合を見て思ったのは、中間距離ではチューに勝てない、強打の右と左ジャブでレイハはパンチを当てられなく、なんとかパンチをかわして打ってもスウェーで逃げられる。6ラウンド終了時にチューのTKO勝ちでしたが、あれだけリングの中央にどっしり構えられていたので、私はレイハの心が折れたのだと思います。

以後2005年に新進気鋭のリッキー・ハットンにゴチャゴチャの泥仕合を仕掛けられ11ラウンドに棄権でTKO負けし、ボクシングから引退しました。チューのワンツー主体の完璧なボクシングは、メイウェザーやリオス、ブラットリーと戦ったらどうなるのかと思います。おそらく右のまっすぐの強打は現在の選手と戦っても確実に顎をとらえ倒すことでしょう。これだけ横綱相撲をするボクサーはこれから先もパウンドフォーパウンドであり続けると思います。しかし強すぎる強打も自身を壊しては考え物ですね。





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